【IT発信者情報開示と刑事告訴】エックス(旧ツイッター)で殺傷予告を書き込んだ匿名人物を特定し刑事告訴と被害賠償の支払(250万円)を受けたケース
依頼内容
ある匿名人物から、エックスに掲載した写真を勝手に使われた上、ご相談者様とその家族に対し、名誉毀損と脅迫(殺傷予告)をする書き込みの被害を受けているので、上記の匿名人物の特定と同人物に対する刑事告訴をするとの依頼内容。
対応と結果
東京地方裁判所に、コンテンツ・プロバイダであるエックス社を相手方として、直ちに、発信者情報開示の申立てを行うと共に、所轄警察署に対して被害相談と告訴状の提出を行いました。
エックス社から、投稿者の電話番号とログイン時IPアドレスの両方が開示されましたので、電話番号については警察と情報共有しましたが、この電話番号も海外からのIP番号を利用したものであり犯人を特定できませんでしたので、弊所では、さらに、ログイン時IPアドレスから判明した経由プロバイダに対して発信者情報の保存と開示を請求する申立を行いました。
その結果、犯人の住所と氏名が判明しましたので、警察に報告したところ、間もなく当該犯人を逮捕することで、とりあえず被害者とそのご家族の身の安全は守ることが出来ました。
その後、当該犯人は刑事裁判所に正式に起訴されましたので、弊所の方では、引き続き被害者弁護活動を行いましたが、当該犯人の国選弁護人から示談の申入れがありましたので、諸般の事情を考慮した結果、最終的には示談に応じることにし、当該犯人からもう2度としない旨の誓約書をとると共に、同犯人のご家族から250万円の慰謝料の支払いを受けることで、すべて解決しました。
弁護士のコメント
本件において、理由もなく殺傷予告を受けた被害者(依頼者)は、大変、恐ろしい思いをしていました。
駅でも、プラットフォームから突き落とされるのではないかと常に心配していたとのことです。
最終的に、犯人を特定して、刑事裁判まで辿り着いて本当に良かったです。
補足になりますが、警察の方も、IT関連で犯人を探し出し、刑事犯罪として立件しようとする場合には、日米の条約に基づく捜査共助をとおして、エックス社の本社のあるカリフォルニア州警察署の協力を得て、同社からログ情報等の証拠収集をしなければなりません。
その意味で、民事でも発信者情報開示裁判を先行させて情報を共有いただけるのは大変助かるとのことでした。
SNS等を中心とした発信者情報開示請求は、ITに特化した専門的な知見と経験値が必要となります。
また、エックス社を含む多くのコンテンツ・プロバイダの実務対応は各社ともに頻繁に変化しますので、必ず、ITを主要分野とする法律事務所に依頼されることをお薦めいたします。
