【ロシア税関による水際措置】違法な並行輸入品に対する差止請求
依頼内容
ロシア市場に展開する日本企業がロシア代理店をとおして化粧品を販売していたところ、中国から、ほぼ同一のロゴ、デザイン、パッケージの化粧品がロシア市場に並行輸入されるため、これを止めさせるとの依頼内容。
対応と処理
本件は、違法な並行輸入品がロシア市場に入ってくるため、日本企業の新製品がロシア市場で売れなくなってしまうという深刻な被害が発生していました。
当初は、ロシア裁判所への訴え提起も考えましたが、ロシア法律事務所と検討の結果、ロシア税関に対して、ロシア関税法に基づく違法品の輸入差止(水際措置)の申立てを行いました。日本企業の企業名と製品が何れもロシア特許庁に商標登録されていたためロシア税関の審理は思ったより迅速に行われ、4か月後には輸入禁止措置が命じられて解決しました。
弁護士のコメント
ロシア市場における違法品(化粧品・美容品・嗜好品等)は、ロシアで現地生産されることは少なく、多くは、中国やカザフスタン、その他第三国を経由して輸入されています。ロシアの場合は、ロシア現地の司法裁判所に訴訟を提起するより、行政機関であるロシア税関に対して水際措置(輸入差止)の申請をする方が、迅速且つ低コストで、効果的に違法品を差し止められる可能性が高いですので、弊所では、この手法をとることが多いです。
なお、近時、ロシア政府は、西側諸国の企業がロシア市場から撤退することを受けて、ロシア国内への並行輸入を積極的に推進していますが、違法品の輸入まで推進している訳ではないと思料されます。
